2010/11/04

美鈴-MISUZU-

愛媛県西条市。
純和風な小料理店、そこに美鈴はいる。

2児を女手一つ、ではなく夫とともに育てるも、長男は18で家を捨て上京。
スタイリスト「黒川」を名乗った。



僕は「黒川」と早朝から出かける約束していた。

電話をかけても起きない「黒川」。
softbankの女が、俺のモーニングコールを同じトーンで何度も留守番電話サービスセンターに繋ごうとする。

珍しいことではない。
彼の家まで迎えに行き、黄ばんだ角砂糖のようなインターホンを押した。





10秒もたたぬうちにドアは開いた。

「え? 誰?」と言わんばかりの、まん丸の眼を真っ赤に充血させ「黒川」が出てくる。
洗濯と乾燥を繰り返しリアルなダメージ加工が施されたグラフィックTシャツに、ボクサーパンツ。




『あ、そねさん。ちょっと待ちーや』




愛媛弁交じりでそう言い放つと、「黒川」は部屋の奥へ戻りかけた。








『あ    』




なにかに気がづくと、ボクサーパンツに片手を突っ込みながら、キレイに布で包まれた重箱のようなものを僕に差し出した。


『これ、かぁーちゃんから』



























ちょっと前振りは長くなりましたが、スタイリスト黒川のお母様より、手作りのお菓子を頂きました!

お菓子作りにハマっているとは黒川から聞いていましたが、プロ級のその腕前にマジでビックリ!

見た目にもキレイで、マジメな話、売れそう。



黒川のお母様。
本気で美味しいです!!!